2018年も先週の桜花賞で3歳クラシックの幕が上がりました。
先週の桜花賞はラッキーライラックの横綱相撲と思いきや、外から1頭次元の違う馬が走り抜けてきましたね。一頭だけ違う条件で走っているような、強すぎてどうしようもなく馬券が外れても悔しさが全く出てこない不思議な感覚だった。
勝ったアーモンドアイはそう感じるほど力さがあったのは確かで、順調に行けばオークスも本命なんだろうけど、これまで間隔を開けてきた同馬にとって中5週がどう影響するのか?と強い馬にはケチをつけてしまうけど恐らくオークスでは本命に推すと思います。
さて、今週は牡馬の番です。「皐月賞」です。
しかし今年の皐月賞は少々注文が付きます。それは戦前に有力視されていたダノンプレミアムが挫跖による回避。こればっかりはしょうがないのですが、ダノンプレミアムがいなくなったことで一気に混戦模様となりました。
構図的にはダノンプレミアムに苦汁を飲まされてきたメンバーと、ダノンプレミアムと対戦をしてこなかった別路線の馬たちのどちらが強いのか?という様子の混戦模様。現状でも1番人気が4〜5倍台ということなので馬券を当てればそれなりに配当が付きそうな気がします。
前日の段階で気になっている馬を血統背景を交えてピックアップしていきます。
・ジャンダルム
母は有名スプリンターのビリーヴ。父は米国の種牡馬Kitten'sJoy(キトゥンズジョイ)。キトゥンズジョイ産駒は日本で走っているのが少ないのであまり知られてないのですが、ダッシングブレイスが代表産駒でしょうか。
ただ米国での実績は高いらしく、リーディングサイヤーランキングでも上位の常連らしいです。系統としては父がエルプラド。その父がサドラーズウェルズなのでサドラーズウェルズ系ですね。母系はロベルトが入っているのでどちらかというと日本のスピード競馬にはあまり合わないのかなという印象を受けます。
距離適性的には産駒に先日ドバイシーマクラシック(芝2410m)を勝ったホークビルがいるので中距離までは問題ないかと思います。
そのスピード不足をある程度解消しているのが母ビリーヴの血でしょうか。配合のインブリード的にはヘイルトゥリーズンとノーザンダンサーのクロスがあり、日本の馬場になんとか食らいつくスピードがあるのかと感じます。
ポイントとしては父方にロベルト、母方にヘイローがあるのでパワーとスピードのバランスが良いのかなという印象を受けます。
血統的な背景からもジャンダルムはすごい切れ味とかずば抜けたスピードなどはこれまで見られてないのですが、すべてのレースで馬券圏内に入っており安定感のあるところが特徴になっています。明日の皐月賞当日の天候が春の嵐となり雨風が強い予報となっているので混戦で馬場が荒れると、血統的にはパワーがあると思われる同馬にはチャンスがあるのかなと思います。
・エポカドーロ
母はダイワパッション。現役時代は3歳時にフィリーズレビューを勝ちがある実績馬です。母父がフォーティナイナー(米国)ということで産駒的にはダート馬が多いイメージですが米国種牡馬特有のトップスピードからの粘り込みで芝短距離でも実績があるみたいです。レース運び的にもフォーティナイナーの血が活きている様に感じます。
父は言わずと知れたオルフェーヴル。初年度産駒なので適正はなんとも言えませんが、牝馬産駒ではラッキーライラックを輩出しています。よく見るとラッキーライラックの母方にフォーティナイナーの血が入っているので、この馬の今後の活躍次第ではオルフェーヴル✕フォーティナイナー系がニックスとして認識されるかもしてません。
エポカドーロの実績的には前走のスプリングSで2着からの参戦。スプリングSは終始2番手でレースを進めるも実質的にはコスモイグナーツが大逃げをしていたので2番手以降の集団でスローで逃げていた構図となり、早目に抜け出したところをステルヴィオに目標とされハナ差での惜敗。レース的にもとても評価できる内容でした。
当日の馬場状態によっていは血統的にも重馬場歓迎の口だと思うのでとても楽しみです。ただ年明けから既に3戦を消化していて前走以上の上積みがあるか疑問が残ります。
・オウケンムーン
父オオウケンブルースリはこれまで目立った産駒はいませんでしたが同馬でようやく重賞勝ち馬を輩出しました。産駒数が少ないのでこれといった傾向はあまり信用できません。母父はエリシオ(仏国)。凱旋門賞を勝ってJCでも3着に入った名馬。母母方にストームバード(米国)が入っている。ストームバードはスピード、パワー、仕上がりの早さが特徴で米国で大成功を収めた種牡馬。米国系は小回りコース適性もあるのでこの皐月賞も向いているのかと考えます。
父オウケンブルースリだけを見ると、晩成長距離のイメージが付いてしまうが母父エリシオ母母父にストームバードがいるように血統的にはパワーとスピードがあるのでとても注目しています。母ムーンフェイスはとても良血ながら血が濃い(ノーザンダンサー3✕3)ので現役時代の成績はあまり目立ちませんでしたが母馬としてはとても良いのかなと思っています。
オウケンムーンの実績的には前走共同通信杯1着からの参戦。近年共同通信杯優勝からの参戦場は好成績を残しているのでデータ的には歓迎。また未勝利戦では新潟2,000mをレコード勝ち、続く500万下は皐月賞と同舞台中山2,000mを勝っているので皐月賞の距離とコース的には全く問題がありません。当日馬場が悪くても血統背景から重馬場は歓迎の口だと思います。
以上の3頭がとても気になったので血統背景を調べてみました。馬券は当日の天気や馬場状態を確認してから決めたいのですが、基本的に雨や馬場が悪いときは馬券的中率が下がるのでいくらG1といえども大勝負は避けたいですね。応援したい馬の馬券を買うのが良いかもしれません。
〜あとがき〜
皐月賞も楽しみだけど中山GJも楽しみです。オジュウチョウサンとアップトゥデイトの勝負になると思いますが、年末のような熱いレースを期待したいです。